橋本建築設計
2012年5月17日

基本プラン

この住宅の一番の特徴は「2階リビング」。

 

理由は単純、日当りの問題です。

 

敷地の南側は一段高いところに隣家が建っており冬は1階には日が射さないです、どう考えても。

 

もちろんお施主さんもそこを承知されていて、最初の打合せのときから「2階リビンクってどう?」というお話しがありました。

 

私も敷地を見るなり「これは2階リビング」と思ったんですが、2階リビングは何かとデメリットも多くもしお施主さんに「ヤダ」って言われたらどうするか?と考えたりもしたので、お施主さんのお言葉は渡りに船。

 

もちろん考えつく限りの「2階リビング」のデメリットを説明した上で、ですが、最初から2階リビングでプランを作る事になりました。

 

でき上がったプランがこちら。

 

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南東面外観。

 

建物はほぼ長方形の総2階に方流れ屋根というシンプルな構造で、2階南面にはいわゆるインナーバルコニーを作りました。

 

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北面外観。

 

南面比べて窓が少なく見た目はシンプルです。

 

周囲からはこちら側しか見えず、この家の正面となります。

 

上で「ほぼ長方形」と書いたのは、2階が一部出っ張っており、その下が玄関、出っ張り部分は玄関庇を兼ねています。

 

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2階プラン。

 

中央にキッチンを設け、東側にダイニングを、西側にリビングと和室を配置しました。

 

家の中心の一番よい場所にキッチンがあるわけですが、普通こんなことしません。

 

いきなりこんなプランを作って持って行ったら、お施主さんに「?」と思われかねません。

 

それでもこうしたのには、もちろん理由があります。

 

キッチンと対面カウンターの居心地を第一に考え、それを家の中心に据えたかったからです。

 

南向きの大きな窓に面しているキッチンは、当然昼は明るく、奥さんには外の気配を感じながら気持ちよく家事をしてもらいたいたいと考え、また、仕事帰りの夜「カウンターで1人食事をしながらお酒を飲みたい」と仰るご主人には、カウンターに座った正面・キッチン越しの大きな窓から街の明かりを眺め、ゆっくりとお酒を飲んでほしかったんです。

 

またこうすることで、お施主さんの「リビングとダイニングを分けたい」とのご要望も叶えることができました。

 

壁で仕切ったり、例えばL字に配置したりして、見えなくすることで2部屋を分ける方法もありますが、私は中央にキッチンを持ってくることで、リビングとダイニングの距離と取り、それよって分けることを考えました。

 

人がいるのは分かるけど、何をしてるのかまで分からない、そんな距離です。

 

ちなみに、カウンターからは西の窓越しに富士山が見える予定です。