地盤調査
9月某日、敷地の地盤調査を行ないました。その土地がどのくらいの重さに耐えられるか、「地耐力」を調べるための、地盤調査です。
地耐力の数値によっては基礎の形状を変えたり、あるいは地盤改良を行なう必要が出てきたりします。誤った方法で基礎を作ったり地盤改良を怠ったりすると、建物の重量で地盤沈下を起こす場合もあり、現在では木造住宅と言えども地盤調査をすることはあたり前のことになっています。
採用した調査方法は、木造住宅の地盤調査としてはごく一般的な「スウェーデン式サウンディング試験」と呼ばれるもので、「今回もスエーデンでいいすよね?」とか言うあれです。
ちなみに、何故スウェーデン?と思われるでしょうが、その昔、スウェーデンの国鉄が線路を敷くときに、この方法で地盤調査をしたからだそうです。使える場面が極端に少ないですが、「豆知識」です。
その調査方法はいたってシンプル。
ロッドと呼ばれる先がネジ状になった鉄の棒に重り(だいたいいつも100kg)を乗せて、上に付いているT字のハンドルを人の力で回していきます。何回転で何cmロッドが貫入するかを調べれば、大体の地盤の硬さ(柔らかさ)が分かる、というものです。

ただしこの方法、ものの本に「簡易試験」と書いてあるように、それで地盤の状況が正しく分かるの?と聞かれれば、答えは「ノー」です。
まず、ロッドの径が数cmなので、その調査をした正にピンポイントでしか地盤の状態が分かりません。また、調査を行った場所の地中に、例えば大きな石やなにか障害になるものがあると、人力+重りでねじ込んでいるだけなので、そこから先にロッドは入って行きません。なので、その下の地質がどうなっているのかさっぱり分かりません。それは、建物の基礎を作るのに適した支持地盤と呼ばれる硬い層に達した場合でも同じで、やはりその下のこと、支持地盤が何m続いているのか、そもそもその地層が支持地盤と呼べるのか、など、は分かりません。
また、人力とは言え、100kgの重りを乗せたロッドをねじ込んでいくので、単位面積あたりの圧力で考えると力が加わりすぎで、その結果、データ上は実際の地盤の状態よりも軟弱になる傾向があります。
もちろん、簡易調査なぶん費用も安く、そのため大手ハウスメーカーも含め、住宅の場合はほぼ100%スウェーデンで地盤調査をしているわけです(液状化するかどうか?などは、この方法では分からないことが多いんですがね)。
かく言う私も、今回はスウェーデンを採用したわけですが、安い以外に良いところが無いような方法をとったのには理由があります。
それは、今回の敷地はその土地の歴史や周りの状況から、ほぼどのような地盤なのか推測ができたからです。
烏川の扇状地で河岸段丘の上の段、また古くからの集落で、かつ、今までずっと畑だった土地です。造成時に新たに盛った表土数10cmの下は、やや柔らかい畑の土が少しあり、その下、少なくとも2m〜3mぐらいの深さには確実に、烏川が運んできた礫層があるはずです。
知りたいのは、その柔らかい層がどのくらい柔らかくて地盤改良が必要か否か?と、もしその場合、支持地盤となる礫層までの深さは?、の2点でしたので、スウェーデン式で十分だと判断しました。
しばらくの後、建物の4角と中央の5ヶ所を調査した結果が出ました。
初めに私が推測したものとほぼ同じ。予想したよりも若干浅い位置に礫層がありましたが、ひょっとして軟弱かも?と心配していたその上の地層も、木造住宅程度の重量なら地盤改良の必要もなく、直接基礎でいける程度の地耐力があることが分かりました。
布基礎かベタ基礎かを判断するには少し微妙な地耐力で、安全側で考えればベタ基礎にするのが一番なのですが、この辺りはもう少し検討の余地がありそうです。
ところで、「スウェーデン」を何回タイプしても「スェーデン」になっちゃうのは私だけでしょうか?