橋本建築設計
2009年7月14日

スポーツ統計学

気が付けば7月も半ばですね。そういえば、以前話題に上がった短パンの宅配便、ウチにはまだ来てませんね。まだかなぁ・・・。

 

ところで、スポーツ統計学をご存知ですか?ある選手の能力などを、統計学を用いて客観的に評価をしようという試みで、成績が年俸に即反映するようなプロスポーツの世界では、昔から用いられてきたものです。日本人に最もなじみのあるものとしては、野球の打率なんかもそうです。

 

アメリカはスポーツ統計学において最も進んだ地域の一つで、特に歴史が長く成績を数値化しやすいスポーツである野球は、昔から様々な指標が提案されているようですね。

 

そこで、昨日前半戦が終了したMLBの、ある選手の成績を比較してみます。

 

A選手:打率.362  6本塁打 24打点

B選手:打率.265 14本塁打 40打点

 

いわゆる「3冠」と言われる成績の比較ですが、この数値を見比べた時、どちらの選手が(個人的に)活躍したと思うでしょうか。どうしても.362という高打率に目が行ってしまい、A選手の方が活躍しているように思えます。では、この2選手は誰かと言うと、A選手とはイチロー選手で、B選手とは松井秀喜選手です。これを聞いても、あっやっぱりな、と思うでしょう。ニュースなどでも、イチロー選手のヒットの話題は多く聞きますから。片や松井選手は7月に入ってからは調子が上がってきたものの、それまでは、いまいちでしたからね。

 

ではこの2人の成績を、現在MLBで主流となりつつある新しい統計学的な考え方に沿って分析してみるとどうなるのでしょうか?

 

現在では「打率」はかなり欠点の多い指標だと考えられているようです。打率には四球が含まれておらず、ホームランもシングルヒットも同じ1ヒットと記録されるからです。野球の目的は相手チームに勝つことで、相手チームに勝つには、より多く得点することですが、打率と得点にはあまり相関関係がないということがわかっているそうです。反対に、上記の欠点を補った指標である出塁率と長打率は、得点と相関関係があるそうです。

 

そこで、近年MLBでは打者の得点能力を表す指標として、この二つの成績を単純に足しあわせたOPS(訳すとそのまま出塁率+長打率)が用いられるようになってきました。

 

ではこの指標で2選手の成績を比較してみましょう。

 

イチロー選手:出塁率.393 長打率.480 OPS.873

松井秀喜選手:出塁率.367 長打率.517 OPS.884

 

どうでしょうか?OPSは逆転してしまいましたね。ちなみに2人の所属するアメリカンリーグの順位で言うと、松井選手が16位、イチロー選手が20位です。MLBではこの値が0.9を超えると優秀な打者だと言われているので、この指標だけで判断するなら、2人とも普通よりちょっと上って感じですかね?

 

この辺りが、イチロー選手がしばしば「過大評価されている選手」の一人と言われ、また松井選手が成績があまり上がってないように見えても使われ続ける理由の一つのように思われます。

 

ちなみに、前半戦のアメリカンリーグOPS1位は首位打者でもあるジョー・マウアー(Joe Mauer)選手で1.069です。出塁率、長打率ともに1位なので、文句なしですね。

 

そう言えば、前半戦のマウアー選手の活躍ぶりを所属チームの監督が驚きとともにこう評していました。「これはプロの数字じゃない。まるでハイスクールの数字だよ。」