橋本建築設計
2014年4月9日

建物紹介 2階

建物紹介 1階」の続き

 

 

 

2階には生活の中心となるダイニング・キッチン、リビングがあります。

 

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写真手前からダイニング、キッチンとカウンター、奥がリビングです。床はナラ無垢フローリング、壁はビニルクロス、天井はシナ合板を使用しています。4方に窓を取り「木」を多く使うことで、明るく居心地の良い空間に仕上げました。

 

その2階の中心は、カウンターとキッチンです。

 

帰宅が遅く一人で食事をとることが多いお酒好きのご主人のため、この家の中心にゆっくりと食事を取り、お酒を飲むことの出来る場所を作ろうと考えました。一方で、旦那さんから「一人で食事を取ることができるキッチンカウンターが欲しい」と言うご要望もあり、それならそのカウンターを中心に据えよう、となったわけです。

 

カウンターを家の中心に置き、そこを如何に居心地良くするか?それだけを考えて設計したと家と言っても過言ありません。

 

また、キッチンが2階の中心にあることによって、通り抜けのできる機能的なキッチンになりました。カウンター側だけではなくキッチンの背面側も大きく開いたプランになっており、4方に視線の抜ける明るくてとてもオープンなキッチンです。

 

1日3食の食事を作りその片付けをするだけでも、毎日最低2〜3時間はキッチンで作業をしなければなりません。「居心地の良いキッチンを作る」ことは、私が家の設計をする時、常に心がけていることの一つです。

 

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キッチン背面からは、階段に面した大きな窓からは明かりが入ってくるだけでなく、階段を通して1階の「気配」も感じ取ることが出来ます。

 

 

 

キッチン背面にある階段の上は、勾配屋根の高低差を利用して作ったロフト収納です。階段から続く廊下部分の床を1段下げ、その部分の天井高さを2.1m弱と低くすることで、ロフト収納を作っても2階の天井があまり高くないように工夫しました。

 

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「高くなる」と言っても、せいぜい10〜20cm程度ですが、住宅のような規模の小さい建物で天井の高さが20cmも変われば、その空間から受ける印象がまるで変わります。そしてそれは、その空間の居心地にも直接影響してしまうので、天井の高さは安易に決めることはできません。

 

ちなみに、この家の2階の天井の高さは、カウンターに座った時に居心地が良いと感じる高さにしてあります。

 

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また、キッチンの横には冷蔵庫や電子レンジ、 ゴミ箱を収納できるスペースを設けました。

 

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写真中央の白い壁で囲まれたスペースです。「ダイニング等から冷蔵庫は見えないようにして欲しい」と言うご要望があり、壁で囲うことにしました。いわゆるキッチンパントリーです。

 

そしてこのパントリーにはもう一つ、ダイニング・キッチンとその奥にあるリビングとを分ける「間仕切り」の役割もあります。

 

リビングとダイニングを一体にし、一つの大きな空間として利用できるようなプランも多いですが、私はお施主さんからの要望が無ければリビングとダイニングに少し距離のあるプランを作ります。リビングとダイニングにはそれぞれ別の役割があり、違った過ごし方の出来る場所ですが、一体に作ってしまっては結局は同じような使い方・過ごし方になってしまうからです。

 

このように「居場所を多く作る」ことも、設計時に心がけていることの一つです。

 

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これはリビングからキッチン・ダイニングを見た写真ですが、カウンターとキッチンを中央に配置しリビングとダイニングの距離を取り、さらにパントリーを利用して緩く区切ることで、空間は繋がり広さは感じつつもそれぞれで別の過ごし方が出来るようにプランしました。

 

 

 

キッチンとダイニングの南側は大きな木製のバルコニーで、大きな掃き出し窓から直接バルコニーに出ることが出来ます。

 

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バルコニーの奥行きは1.5mあり、小さいテーブルやイスを置くのには十分な広さです。ただ、南側は隣家が迫っているのであまりオープンになりすぎないよう、軒を低く深くし手すりの壁も高めにして、少し閉じこもった空間にしてあります。

 

 

 

リビングは、キッチンやダイニングより南側隣家に近いので、南側には明かり取りと通風のための最小限の窓を設置しました。

 

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また、リビングの一部には畳敷きの小上がりを設け、南側の窓が小さい分、リビングの西側と小上がりの北側には大きな窓を取りました。建物北側と西側は畑になっており、窓を大きく取っても外からの視線をさほど気にする必要はありません。

 

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せっかく窓を大きく取っても、外からの視線を気にして1日中カーテンを締めておかないといけないのでは、あまり窓の意味がありません。もちろんプランによっては、それでも大きな窓を取らざるをえない場合もありますが、私が建物の設計をする時は、カーテンを開け放していられるかどうかを第一に考えます。

 

この小上がりの窓からはこの地域のシンボル的な山である大山が、リビングの窓からは富士山が見えます。