1度目のプラン決定まで
前回の続き。
さて、敷地が決定したので早速プランを練ります。
敷地及び周辺環境の確認です。敷地は東西約25m、南北約12.5mのやや細長い形状で、面積は100坪を少し下回ります。
東はメインの道路を挟んで田んぼで、松本平がよく見え、南は道路を挟んで民家が建っており、北は同時に分譲された宅地、西は一段上がって公園となっています。
東の道路はこの集落を通り抜ける主要な道路で、それなりに人や車が通り、公園にはこの地域の資源ゴミステーションがあり、そこに通じる南側の道路も人や車が通ります。
また、北隣の土地は形状がほぼ同じで、そこに仮にハウスメーカー仕様の住宅が建ったとすると、敷地境界からは5〜6m程度しか空きはないと思われます。
西の公園からは上から見下ろされるかたちになりますし・・・、あれ?「人の視線」と言う意味ではプライバシーの確保が難しいぞ?「落ち着いた雰囲気がある」って感じたのは一体なんだったのでしょう?まあいいか。
まず、予定より少し高めの土地を購入されたことにより予算が非常に厳しく、必要最小限の広さ・機能を備えたコンパクトな建物になる(と言うかせざるを得ない)ことが容易に想像できました。
また、お施主さんはお子さんも独立されており、これ以上家族が増えることはなくライフスタイルも確立されているので、ご要望は非常に明確で、話しを聞いているだけで具体的なイメージが膨らみました。
「細長い家」「周囲(4方とも)に庭」「ロフト空間」といった話しから、「形はシンプルな長方形で屋根もシンプルに切り妻か方流れ、なるだけ階や天井の高さを押さえた1.5階建てのような家、庭の木々に埋もれるような家にしてはどうですか?」と提案したところ、お施主さんが「古くからの集落に新しく家を建てるにあたって、その環境に馴染むようあまり目立たせたくない」とのお考えだったこともあり、その方向で行こうという事になりました。
そしてその後、打合せを数回重ねてでき上がったプランの最終打合せ。
打合せの度にお施主さんから出されたご要望やご提案を、予算上絶対に無理!というもの以外、可能なかぎり盛り込みました。
「和室は最低6畳」や「キッチンは対面式のオープンキッチン」など。
そしてでき上がったプランを見たお施主さんから頂いた一言「・・・何か普通の家になったね」。
そうなんです。普通の家になってしまいました。予算が無いのを逆手に取った、そしてお施主さんのライフスタイルでしか成り立たないような、ちょっと普通じゃないプランからスタートしていたので、余計にそう感じるものができ上がってしまいました。
それでも「普通」とはまだまだ遠いプランですし、普通の家が悪いと言ってるわけじゃないんですが、・・・普通の家に近づいた分やっぱりコストも普通の家並みにかかるんです。
お施主さんも「お金かかりそう」と感じたように、このプランでは予算を超えてしまう可能性があります。
完全に、ご要望をうまくまとめることの出来なかった、私の力不足なんですが・・・。
ただ具体的なプランを見たことによって、お施主さんも「あ、これは別にこうじゃなくてもいいな」という部分もあったようで、改めてお時間を頂き、優先度の低いものをギリギリまで削った上で、1からプランを練り直すことにしました。
もっとシンプルでもっと良いプランにするために。